ガラスが割れてしまった香炉の扉をステンレス製に交換。富山霊園にて

富山市を中心にお仕事をさせていただいております、金山石材店の金山です。富山霊園にて、ガラスが割れてしまった香炉の扉を交換する工事をさせていただきました。

富山霊園  香炉扉交換

 

ホームページをご覧になったお客様からお問合せいただきました。香炉扉のガラスが割れてしまったとのことでした。早速現地へ確認に向かいました。

 

こちらがご相談いただいた香炉の状況です。扉の部分は、鋳物の表面に石目の柄をつけたもので、左側のガラスが割れてしまっています。お参りの最中に雨風を防ぐために付けられていますが、お話を伺うと、これまでにも何度か割れてしまったことがあったそうです。

 

扉部分を取り外しました。左はもともとの扉で、今回右側のものに取り換えていきます。

 

もともとの扉の構造を確認すると、指で示している針金のようなものでガラスを固定しているようでした。

 

この構造では、強い風が吹いたときにガラスがガタついてしまいます。このことがガラスが割れてしまう原因になっていたのではないかと思います。

 

 

新しい扉です。こちらはバネなどでしっかりガラスを固定しています。強風でもしっかり固定されているのでガタツキがなく、ガラスを取り外すことも可能です。

 

それでは、取り換えを開始します。新しい扉に付け替えるには香炉の枠が狭かったので加工するため、まずは香炉を分解していきます。天井部分を養生して中に小さいジャッキを入れて、香炉の屋根を取り外しています。

 

屋根が外れたら、横壁と土台部分の隙間にカッター等を入れて分離しています。石を傷つけないように慎重に行います。

 

無事分解できました。扉の幅に合わせて石に切り込みを入れていくため、扉をあてがって寸法を確認しています。

 

カットする部分が決まり、加工の準備をします。幅の広い黄色いテープに印をつけてあります。

 

内側をカットしたところです。中央にあるのは石を切削する機械です。

 

左右共に、切り込みがきれいに入っています。香炉を設置する場所をきれいにお掃除したら、組み立てていきます。

 

土台を設置して、加工を終えた壁石を設置しました。以前はモルタルで接着されていましたが、今回は耐震性のあるコーキングボンドで接着します。屋根を設置する部分にもボンドを塗布して準備しました。

 

屋根部分もきれいにして設置、新しい扉を取り付けたら工事完了です。

 

枠は錆にも強いステンレス製で、中のガラスは十分な厚みのある耐久性の高いものです。ガラスにはお花の模様も入っています。

 

開閉したところです。スムーズに開閉できます。ガラスの上下にある穴は空気穴です。扉を閉めても空気が入るので、火を絶やさずにお参りができます。

お客様には、施工のようすを収めたお写真をメールでお送りし、完成のご報告を差し上げました。思った通りの良い仕上がりだと大変喜んでいただくことができました。このたびは、数ある石材店の中から弊社にお声かけいただきまして、ありがとうございました。

扉付きの香炉は、30年ほど前から見られるようになりました。扉があることで、風の強い日や雨の日にも、蝋燭やお線香の火を絶やさずにお参りができます。同じタイプの香炉で「ガラスが割れてしまった」というご相談もいただくことはありますが、そのままガラスを交換するとまた破損してしまう恐れがあることをお伝えして、そのままガラスだけを交換するのか、少し費用がかかってもステンレスの枠に交換するのか、ご予算やご希望に応じてご対応をしています。どんな形でも、より快適にお参りができるようお手伝いさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。