富山市の南大場集落墓地にて、塔婆立ての新設。基礎にしっかり固定して揺れや強風にも強く、長持ちする工夫

富山市を中心にお仕事をさせていただいております、金山石材の金山です。富山市南大場の南大場集落墓地にて、塔婆立ての新設をさせていただきましたので、ご紹介いたします！

 

　塔婆建て設置　富山市南大場　南大場集落墓地

 

ご近所にお住まいの方から、お墓に塔婆立てを設置してほしいというご依頼をいただきました。弊社の工場の横が近隣の方々の生活道路なので、「ここに石屋さんあるのわかっとったから、あんたんとこ来たんだよ」とお越しくださる方も多く、今回も弊社のことを知ってくださっていたようです^^

 

こちらが塔婆立て設置前のお墓です。南大場集落墓地にあり、弊社でも昔から何度もお墓の建立などでお世話になっています。車で５分ほどの本当にご近所にある墓地です。左手がお墓の背面にあたり、印の場所に塔婆立てを設置します。お客様からは、お墓本体の石と同じような、違和感のない石で作ってほしいとご希望をいただいていましたので、現地で石や寸法などを確認をして加工に入ります。

 

工場での加工の様子です。塔婆立ての台座になる部分で、ステンレスの棒を差し込むところに穴をあけています。

 

工場での加工が終わり、現場での設置に入ります。先ほど加工した塔婆の台の底面にアンカーボルトを打つために、ドリルで穴をあけています。背が高い塔婆立ては風であおられたりすることもあるため、しっかりとした強度を保つためにアンカーボルトを打って固定します。

 

２か所に穴をあけました。このあとも設置準備が続きます。

 

塔婆立てを設置する場所が少し汚れていたので、苔などをできるだけ取り除いて、モルタルで接着しやすいようにきれいにしました。

 

苔をとったあと、下の基礎の方にも、先ほどの台座のアンカーボルトを受ける穴をあけました。

 

台座の石の底面には、このようにアンカーボルトを取り付けました。

 

２本とも取り付けると、こんな形になります。これを先ほどの穴に差し込んで、しっかりと固定することになります。

 

台座を設置する場所にモルタルを敷いて、設置準備を整えました。

 

設置したあとは、お墓の根太石との隙間が空いていたので、水が入り込まないようにコーキングをして仕上げました。

 

完成です！

お墓の石と違和感のない色合いの石を使用した、揺れや強風にも強く、安心の塔婆立てが完成しました。ステンレス製なので、錆にも強く長持ちします。

 

お墓との隙間だけでなく、ステンレスの棒の付け根にも目地を打ちました。隙間から水が入ることもないので安心です。

塔婆立ての台座には、このように塔婆の下の部分を差し込むくぼみがあります。塔婆立ての幅を広くすると塔婆がすれて落ちることもありませんが、見た目のバランスも悪くなってしまいます。逆に、このくらい幅を狭くすると、台石の上から塔婆が落ちてしまうことがあるため、このようなくぼみを作って固定しているのです。ただ、くぼみに雨水などが溜まってしまわないように、くぼみの底面はわずかに斜めに加工して、その縁に小さな溝を付け、排水できるようにしています。塔婆は木で作られるので、水に濡れたままだど腐食してしまいます。

 

水分が残る部分はどうしても水垢などが付きやすくなってしまうので、くぼみの内部もきれいに磨いてできるだけ汚れが付きにくいようにしました。きれいで長持ちさせるための工夫です。

お客様には完成した様子をご覧いただき、施工中のお写真も見ていただきました。アンカーもしっかり打った頑丈な塔婆立てが完成して、助かったよ！とおっしゃっていただけて、塔婆を立ててみて喜んでくださっていました^^ これまでご不便だったでしょうから、これからは気がかりなくご供養いただけますね。

今回は、塔婆立て新設のご依頼でした。せっかく新設されるのですから、塔婆立てが極力長持ちするように、安心して使っていただけるように、細部にも気を配って施工させていただきました。ひとつひとつの作業は大がかりなものではなくても、コツコツ丁寧に気持ちを込めてお仕事をして、ちょっとしたことでも喜んでいただけるととても嬉しいですし、この仕事をしていて喜びを感じる瞬間でもあります。喜んでくださるお客様がいらっしゃると思うと、とても励みになります！^^　これからも、丁寧にコツコツと、たくさんの方に喜んでいただける仕事を続けていきたいと思っています。