富山市若竹町地域墓地にて、地震の影響でずれた棹石と蓮華を耐震施工で据え直し
富山市を中心にお仕事をさせていただいております、金山石材店の金山です。富山市若竹町の地域墓地にて、地震の影響でずれた棹石と蓮華の据え直しをお任せいただきましたので、ご紹介いたします。
富山市若竹町若竹町集落墓地 ズレ直し 2024.1.1地震でお墓ズレの為組直し
今年初めの能登半島地震で、お墓がずれてしまったというご連絡をいただきました。弊社で建立したお墓ではありませんでしたが、お施主様がその石屋さんに連絡を取ったところ建てられた石屋さんがすでに廃業されていて、「金山さんに」と弊社のことをご紹介くださったそうです。ありがとうございます。
ご連絡をいただいて早速現地へ確認に向かいました。富山市のほぼ中心部にある若竹町の地域墓地で、現地でお客様とお会いしました。遠くから見ると分かりにくいかもしれませんが・・・
印のように、座布団から上、蓮華と棹石が向かって左側にずれてしまっているのが分かります。もう少しずれていたら落ちていたかもしれません。
側面から見たところです。ほかの部分も念のため確認しましたが、扉もきちんと開いていましたし、問題は見られませんでした。お客様とご一緒に確認して、ずれている棹石と蓮華を一旦取り外し、安心してお参りいただけるお墓になるように耐震施工で据え直すことをご提案しました。お客様にもご了承いただき、工事に入らせていただきました。
早速工事に取り掛かりました。まずはずれている部分を一旦取り外します。棹石と蓮華を固定してクレーンで吊り上げて取り外しました。
棹石だけを吊り上げると、蓮華と棹石の接着が残っていた場合に蓮華が落下するなどの可能性もありますし、不安定になって危険なので、棹石と蓮華をスリングで固定した状態で慎重に吊り上げて取り外しました。
取り外して地面に下ろした棹石と蓮華は、スリングをはずすと簡単に外れました。棹石と蓮華は特別な接着がなされていなかったことが分かり、結果的には慎重に取り外しを行って正解でした。
蓮華と棹石は、耐震施工で据え直していきます。表面が汚れていると接着が弱くなってしまうので、蓮華の水垢等を取り除いています。
まずは、座布団の上に蓮華を設置していきます。耐震ボンドをたっぷり塗って、接着します。
座布団の上に蓮華を慎重に下ろします。
蓮華を設置したら、この上に棹石を設置します。同じように耐震ボンドをたっぷり塗布して・・・
棹石を設置しました。隙間には耐震用のボンドで目地をきれいに打って仕上げます。座布団と上台は接着されていましたが、念のためここにも目地を打っておきました。
工事完了です。
ズレていた棹石と蓮華を、耐震施工でバランスよく据え直しました。棹石と蓮華は固定されていませんでしたので、そのままにしておくと何かの拍子に落ちてしまっていたかもしれません。これで安心してお参りいただけるようになりました。
側面から見たところです。今回補修をさせていただいた部分はこの前のような地震が来ても、安心していただけるお墓になりました。
お客様には工事完了のご報告を差し上げて、お写真をご覧いただきました。「わかりました」と工事内容にご納得にいただき、安心していただけたご様子でした。もう少しずれていたら棹石が落ちて傷がついてしまったり、周りのお墓にご迷惑になってしまったりしていたかもしれません。早めにご連絡をいただいてよかったです。お参りをされていて何かお困りのことやお気付きのことなどございましたら、またお気軽にご連絡くださいませ。
今回の地震では、特に富山市内でも北部を中心に影響が大きく、同様にお墓のズレを直すご依頼もいただきました。お墓のことまで手が回らないという方もおられるかもしれませんが、もしお参りをされていて異変を感じた時は、できるだけお早めにご相談ください。