中新川郡立山町の立山町墓地公園にて、巻き石と灯篭の据え直し、石貼りのし直し、お墓のクリーニング等の工事

富山市を中心にお仕事をさせていただいております、金山石材店の金山です。中新川郡立山町の立山町墓地公園にて、巻き石と灯篭の据え直し、石貼りのし直し、お墓のクリーニング等の工事をお任せいただきましたので、ご紹介いたします!

 

中新川郡立山町 立山町墓地公園 外柵直し・床張り張替・お墓洗浄

 

ホームページをご覧になったお客様からのご相談です。お墓にお困りのことがあるとのことで、現地でお会いして早速お墓を確認させていただくことになりました。場所は、立山町にある町営の立山町墓地公園です。立山町は当店からは車で30分かからないくらいですので、ちょくちょくお仕事をいただいています。

 

こちらがご相談のお墓です。とても立派なお墓ですが、左の灯篭の火袋から上が落ちてしまっています。きれいにお掃除されていますが、経年で入り口階段から踏み石部分には汚れがかなりついているのが分かります。

 

灯篭は、火袋の下の受けとその下の柱が外れてしまったようです。コーキングはしてあるようでしたが、雪の重みに耐えられずに外れてしまったのではないかと思います。雪解けのあと、下に落ちていることに気付いたそうで、転がっている状態では忍びないのできれいに立てて置かれたようです。

また、このお写真で奥に見えているお墓の左側には、黒い水垢がこびりついているのが分かります。全体的に見てみて気付いたのですが、石貼りのお墓では、水が溜まらないように水勾配といって少し傾斜をつけ、外に水が流れ出るように貼るのですが、それがうまくいっていないようでした。

 

お墓の本体です。平成6年、30年弱経ったお墓でした。石塔にも、長い間に少しずつ溜まった水垢が付いています。また、建立者としてお名前のあるご家族様が亡くなられたとのことで、お一人のお名前の色の入れ替えもご希望でした。

 

こちらはお墓の入り口階段をお墓側から移しています。外柵の巻き石がずれているのが分かります。以前にずれて落ちてしまったこともあるそうで、その補強もご希望でした。また、印の場所はあえて水抜きとして石を置いていない状態でしたが、ここから水が流れて水垢の原因にもなっているようでした。

現地でご一緒にお墓を確認してご自宅でもお話を伺い、巻き石や灯篭の据え直し、お墓のクリーニングなどのメンテナンスをご依頼いただいて、工事に入りました。

 

工事開始です。まずは、巻き石を一旦すべて取り外します。取り外した巻き石は、今後はズレないようにしっかり据え直すため、工場へ持ち帰って加工をします。

 

今回は、巻き石を据え直すのにあわせて石貼りも新しく作り直すことにしました。水勾配がうまく取れていないために水が溜まってしまっている箇所も見られましたし、今回巻き石を据え直すにあたって貼り石の方も加工したりする必要があるため、この機会に貼り石も新しくすることをご提案して、お任せいただくことになりました。

 

灯篭は、受けと柱の接続部にアンカーボルトの加工をすることになりました。外れていなかった右側の灯篭も同じように劣化しているかもしれないので、一旦取り外して工場へ持ち帰ります。

 

巻き石と石貼り、灯篭等を取り外しました。もともと打たれていた基礎が出てきました。

 

その後、お墓本体、手前の踏み石部分や階段等を洗浄しました。真っ黒になっていた踏み石がとてもきれいになっています。

 

お墓本体です。汚れを落として石と石の継ぎ目に目地を打ち、彫刻は色の入れ直しをしました。

 

こちらは工場での加工作業のようすです。取り外した巻き石には、基礎と巻き石がずれないようにアンカー加工をしました。このアンカーでしっかり留めて据え直します。

 

基礎にセメントで接着されていた巻き石は、高さを揃えるために余分なセメントをきれいに落とします。

 

こちらは現地での加工作業です。巻き石を据える下の石も、しっかりとずれないように処置をして、いよいよ巻き石を据え直していきます。

 

さきほど加工した巻き石を、底面はピンとセメントで基礎と接着、石同士は耐震用のシリコンボンドで接着します。水平等に気を付けながら据えていきます。

 

巻き石の角には、シリコンボンドと併用してL字の耐震金具を取り付けてしっかり固定します。石と石がずれたり開いたりすることを防ぎます。

 

巻き石をすべて据え終わり、石貼りの工程に入ります。現地で、それぞれ寸法を見ながら石をカットしていきます。

 

加工した石を、水勾配を見ながら貼っていきます。先ほどカットしていた石は、灯篭の周りの貼り石です。

 

こちらはお墓の後ろ側です。こうした狭い場所も、小さい水平器を使って勾配に気を付けながら貼っています。

 

灯篭を据えていきます。台座や柱部分までを据えました。

 

柱と受けの間もアンカーを入れて、ボンドを使ってしっかり接着します。

 

二つの灯篭を据え直して、工事完了です!

 

お墓本体は、クリーニングと彫刻の色の入れ直し、目地の打ち直しをしました。また、風防付きの蝋燭立もお付けしました。

 

外れてしまっていた灯篭です。アンカーを入れて据え直し、さらに太めの目地打ちをして強度を上げました。こちらもきれいにクリーニングして汚れを落としました。

 

棹石の左側面に亡くなったご家族様の法名を彫刻、右側面は色の入れ直しをしました。朱色から黒色への変更もしています。

 

入口部分です。隙間をきれいに石でふさぎ、見た目にもきれいになりました。

 

参道から見るとこのような仕上がりです。汚れで真っ黒になっていたところもきれいになり、雑草が生えてきていた隙間はセメントで充填しました。

 

巻き石と灯篭の据え直し、石貼りのし直し、お墓のクリーニング等の工事をすべて終えました。「いいがになっとった」とお喜びいただけて、今後また何かあればまたお願いしますねとのお言葉もいただきました。このたびは当店にご相談くださいまして、ありがとうございました。何かお困りの際には、またいつでもお声かけください。

今回お邪魔した立山町の立山町墓地公園は、よくお仕事をいただいています。お墓はたくさん建っていますが墓地にはまだ余裕もあり、新規建立や修理など、様々な工事をさせていただきます。当店のある富山市とは、地元の方ならご存じの常願寺川というとても大きな川を挟んだ位置にあるのですが、実は30分もかからないくらいの距離なので、お気軽にお声かけください!^^